薬物使用障害および薬物依存症の治療

回復は一生続くプロセスです

薬物使用障害に対する治療を開始した時点から回復は始まります。 そして徐々に新しい人生やライフスタイルを築き始めることができます。 難しい道のりかもしれません。しかし、周囲の支えがあれば成功することができます。回復中は3つの段階を踏むことになります。 各段階がどのくらい続くかは、人によって異なります。

回復早期

この段階では、薬物乱用や依存症を止めることに集中します。 ほとんどの場合、セラピスト、依存症カウンセラー、または医療従事者による支援を受けることになるでしょう。 また、定期的に自助グループに参加することもできます。 薬物の使用を誘惑するような人や場所を避けてください。

回復中期

この期間中、自分の生活を変えていく取り組みをします。 価値観を変えたり、引っ越しをしたり、再び学校に通うこともできるでしょう。新しい健全な人間関係を築けるかもしれません。 そして、健全ではないものを終わらせるのです。薬物を使用している間に他人に与えた迷惑の埋め合わせをしようとするかもしれません。 薬物を断つという生活の変化とそれに対する取り組みを継続しましょう。また元の状態に戻ってしまうのではないか、と不安を感じた場合、医療従事者や依存症カウンセラーにご相談ください。

回復後期

この段階は、残りの人生ずっと続きます。 あなたはより強く、より健康になっていると感じていることでしょう。この時点で、もっと大きな目的を探し始めるかもしれません。 あなたにとって最も重要なことに集中できます。これには、あなたの家族、あなたの信念、または他人に手を差し伸べることも含まれるかもしれません。 薬物を断つという生活の変化とそれに対する取り組みを継続しましょう。また元の状態に戻ってしまうのではないか、と不安を感じた場合、医療従事者や依存症カウンセラーにご相談ください。

薬物治療の種類

• 入所治療 同じ問題を抱える人たちと薬物のない環境で暮らします。 地域の入所治療の滞在期間は通常は約1ヵ月ですが、最長6ヵ月までかかることもあります。 この期間、あなたはセラピストや依存症カウンセラーからの面談を受けます。

• 外来治療 通常の生活を送りながら、セラピストや依存症カウンセラーからの面談を受けます。 自分だけでセラピストに会うことも、グループに参加することもあるでしょう。 場合によっては、セラピストはあなたの家族と面談することもあります。

• 自助グループ 自助グループはあなたを支援し、励まします。薬物依存症者の家族のための支援グループもあります。

• 薬剤の使用 治療に、メサドンやジスルフィラム、ブプレノルフィン、アカンプロサート、ナルトレキソンを使用することがあります。

• 他の治療法これには、鍼治療、催眠療法、バイオフィードバックなどがあります。 担当の医療従事者にご相談ください。

お住まいの地域での治療プログラムを探す際には、こちらをご覧ください。 薬物乱用・精神衛生管理庁（SAMHSA）の治療を検索：www.findtreatment.samhsa.org

苦しいとき

薬物使用障害とは、高血圧や糖尿病のような慢性疾患です。 完全に治ることはありません。一生続く回復プロセスです。 どんなに順調に回復していても、再び薬物を使用したいという誘惑にかられることがあります。 しかし、新しい治療法は再発を防ぐために役立つことを覚えておいてください。 再発を防ぐには、治療計画に従うことが非常に重要です。 もし再発しても、あきらめる必要はありません。 これは、治療を再開、変更、または新しい方法を開始する合図です。

再発するのではないかと心配になった場合、

• スポンサーに連絡してください。スポンサーとは自助グループの中で、あなたを見守ってくれている人です。

• セラピスト、医療従事者、または信頼できる誰かに相談してください。

• 自分がどれだけ達成したかをリストアップしましょう。

• 気晴らしになるものを見つけましょう。 映画を見に行ったり、散歩に出かけたり、友達に電話をしたりしてみましょう。